金曜日の夜、阿蘇までイノシシ狩りに出かけられたご近所さんから採ったばかりの蕗をたくさん戴きました。 この春、ご近所さんから蕗を戴くのは2回目です。
蕗味噌造りの土曜日となりました。
阿蘇のカルデラは黒い土です。
蕗味噌造りは根気の要る作業です。 食べられる部分は僅か。
食べられるのはこの部分。
洗ってから、更に傷んでいる部分を取り除きます。
鮮やかなライトグリーンだったのに、包丁で切ると見る見るうちに変色します。
ごま油で炒めてから日本酒を加えて少し蒸らし、更に味噌とみりんと三温糖を加えて練り上げました。
今回は甘めに仕上げました。 酒の肴というよりはご飯の友です。 香りと苦みが食欲をそそります。 お彼岸前に味わう春の味覚です。
夕方に出来上がった蕗味噌を味見してから、母がお返しに蕗を下さったご近所さんまで持って行きました。
東日本大震災から6年が経ちました。
熊本地震からはまだ一年経っていません。 二回目の本震では、わが家の台所の戸棚に入っていた母のお気に入りの器類が割れました。 台所の北側のタイルにも東西方向に小さな亀裂が入りました。
台所に立つ度に熊本地震を思い出します。 揺れたのは夜でした。 これが最後の晩餐になるかも知れないから、わが家で食事をしたいと思うのです。
FBに食事の写真をアップする人達も、心の中では不安を抱えているような気がします。 食べることは生きる事。 生きている証なんですよね。
自分の口で食べられるのは当たり前のようで、実はそうではありません。
点滴で命を長らえる人もいます。 輸血で命を取り留める人もいます。 飲み込む力がなくなっても胃瘻で生きる人もいます。
健康な内は気がつきませんが、うちごはんは最高の贅沢だと思います。
皆様もどうぞご自愛下さい。